「辞めたいと思っているのに、辞められない」

この状態にいる公務員は、
実はとても多いです。

でもこのとき、多くの人は
「自分の覚悟が足りないからだ」
「行動力がないからだ」
と、自分を責めてしまいます。

けれど、
辞められなくなる理由は、
個人の問題ではありません。

構造の問題です。

辞めるのが怖いのではない

よくある誤解があります。

それは、
「辞められない=辞めるのが怖い」
という考え方です。

実際には、
辞めることそのものよりも、
もっと根深い恐怖があります。

それは、

辞めたくなった時に、
辞められない自分になってしまうこと。

この恐怖です。

「ここにしかいられない」状態が生まれる仕組み

公務員として働いていると、
知らないうちに、選択肢が減っていきます。

  • 副業ができない
  • 民間での経験が積みにくい
  • 専門性が外から見えづらい
  • 転職市場との接点がほとんどない

年数だけは積み上がるのに、
「外で通用する実感」は育ちにくい。

その結果、

「辞めたいけど、
辞めたあとに何ができるのか分からない」

という状態になります。

これは、
怠けていたからでも、
努力が足りなかったからでもありません。

そういう構造の中にいるから
起こることです。

副業禁止がもたらす“二択化”

もう一つ、
公務員を追い詰めやすい要因があります。

それが、
副業が原則できないという制度です。

在職中に
少しずつ外の世界と接点を持つ、
収入の芽を育てる、
ということが難しい。

そのため、

  • 続ける → 収入はある
  • 辞める → 収入がゼロになる可能性

という、
極端な二択になりやすい。

ここまで来ると、
「辞める」という選択は、
現実的ではなくなっていきます。

一番の問題は「依存していること」ではない

ここで、
一つ整理しておきたいことがあります。

問題なのは、
公務員という仕事に
依存していることそのものではありません。

問題なのは、

依存していることに、
自分で気づけなくなること。

そして、

気づいた時には、
抜け出す準備が何もできていないこと。

この状態が、
一番しんどくなります。

辞められないのは、弱いからではない

「辞められない自分は、弱いのではないか」

そう感じている人もいるかもしれません。

でも実際には、
辞められなくなる人ほど、
真面目で、責任感が強く、
ちゃんと考えている人が多い。

だからこそ、

  • 勢いで辞めない
  • 無責任な選択をしたくない
  • 失敗した時の影響を想像できる

その結果、
動けなくなる。

これは、
欠点ではなく、
思考力があるからこそ起きる状態です。

必要なのは「覚悟」ではない

ここまで読むと、
「じゃあ、どうすればいいのか」
と思うかもしれません。

でも、
必要なのは覚悟ではありません。

必要なのは、
いきなり辞めることでも、
何かを始めることでもない。

まずは、

「なぜ辞められなくなるのか」
「何が怖いのか」
を、構造として理解すること。

それができるだけで、
不安の質は変わります。

次に考えるべきこと

辞められなくなる理由が
構造にあるのだとしたら、
次に考えるべきはこうです。

そもそも、
「公務員という枠組み」とは何なのか。次のページでは、
公務員という働き方を
良い・悪いで判断するのではなく、
一つの「枠組み」として整理していきます。

▶ 公務員という枠組みとは何か